介護福祉士の資格は国家資格であり、本来は日本国内ならばどこでも働くことができる資格です。そのため、地方から関東地方で働こうと思えば、就職や転職はさほど難しいことではありません。
しかし、職場が決まったとしても、関東で自立した生活ができるかどうかは別の問題となります。なぜなら介護職は、比較的に報酬が低いからです。地方に比べれば、年収はアップすると思いますが、その分首都圏では、物価や家賃などが高く、安定した生活費を介護職で得ることは難しいかもしれません。特に男性職員の場合、せっかく介護福祉士の資格を取ったにもかかわらず、結婚して家庭を持つためには他業種に転職するしかないと言われているようです。
介護施設での仕事は、夜勤なども含め三交代制の職場が多く、生活も不規則になりがちです。現在の介護の現状では、住み込みや寮付きの施設はなかなか見つからないようです。小規模の施設が多いため経営面に余裕がなく、人手不足を解消しようにも地方の人が関東の介護施設へ転職することはかなりハードルが高いといえるようです。せっかく取得した国家資格ではありますが、現状では自分の働きたい場所に職を求めることは難しいと言わざるを得ないようです。
近い将来、介護職は約30万人の人手不足になると言われています。介護福祉士が看護師同様かそれに近い待遇を得ることができれば、人手不足は大幅に解消され、資格を活かし自分の働きたい場所で働くことができるようになることでしょう。そういったことも含め、是非とも介護職の待遇の改善を求めたいものです。